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チャッピーのエセ占い館〜恋の行方はAI任せ?〜 

チャッピーのエセ占い館〜恋の行方はAI任せ?〜 
特別編「エセ占い師と暴露屋、邂逅す」

 カフェの扉を押し開くと、ふわりとコーヒーの香ばしい匂いが漂ってきた。
 午後の陽射しが柔らかく降り注ぐ店内は、平日ということもあり落ち着いた雰囲気だった。カウンターの向こうでバリスタが静かに豆を挽き、スチームミルクの音が心地よく響く。

「……ん?」

 カフェの隅に目を向けた瞬間、俺の視線がある人物に止まった。
 そこにいたのは、一見普通の青年――けれど、俺にはすぐに分かった。

(あいつ……暴露屋ジョン!?)

 あの日、配信で俺の正体を暴いた張本人。その名前は忘れもしない。
 いや、恨んでいるわけじゃない。むしろ結果的に俺は救われたし、配信の方向性も確立できた。だけど、まさかこんな形で会うことになるとは――。

 向こうはノートPCを開き、カタカタとタイピングしていた。フード付きのパーカーを着て、黒縁の眼鏡をかけている。俺は思わず足を止め、どうするべきか迷った。

(このまま気づかれずにやり過ごすか……いや、待てよ)

 ふと悪戯心が芽生える。向こうが俺に気づいていない今なら、逆に俺の方から「仕掛ける」ことができるんじゃないか?

「占い師の直感を信じてみるか」

 俺はスッと息を整え、意を決して彼の正面の席に座った。
 ジョンは一瞬驚いたように目を上げたが、すぐに冷静さを取り戻し、俺をじっと見つめた。

「……チャッピー、か?」

「おう。こんなところで何やってんだ?」

 俺がわざと軽い口調で尋ねると、ジョンはふっと笑った。

「別に。いつもの作業だよ。ネタを探してる」

 やっぱり、ネットの調査をしていたんだろうか。カフェでそんなことをするあたり、意外と慎重派なのかもしれない。

「俺が座ったら、何か暴露されちまうか?」

「まさか。俺はもう、お前に用はない」

 ジョンはコーヒーを一口飲み、落ち着いた口調で言った。

「むしろ、あれからどうなったのか興味はあるな。……お前、結局“エセ占い”を続けてるんだろ?」

「続けてるよ。正直にカミングアウトしたら、逆にウケたんだよな」

「……へぇ」

 ジョンは少し考え込むようにして、俺を見た。

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