《星空カフェ》第4.5章 2025/01/22 10:12 Facebookでシェア URLをコピー 報告 《星空カフェ》第4.5章「お兄さんの夢は、紬さんの夢とは違うかもしれません。でも、紬さんがこのカフェを通して誰かを笑顔にしてきたのは事実です。」「……。」「それに、夢は形が変わってもいいんじゃないでしょうか?」紬ははっとしたように陽翔を見つめた。「形が、変わっても…。」陽翔の言葉が、紬の心の奥で静かに響いた。その夜、紬はカフェの窓から夜空を見上げた。空には、無数の星が瞬いていた。「お兄ちゃん…。」紬は静かに目を閉じた。「紬、君の好きなように生きなよ。」兄の声が、今はどこか優しく響いてくる気がした。「私…自分の夢を見つけるよ。」紬はようやく、過去と向き合う覚悟を決めた。数日後。紬は陽翔にある提案をした。「ねえ、陽翔さん。新しいイベントをやってみたいんです。」「新しいイベント?」「星をテーマにしたのは変わらないけど、もっと私らしいカフェにしたい。お兄ちゃんの夢を受け継ぎつつ、私の色も加えていきたいんです。」陽翔は少し驚いた顔をしたが、すぐに笑った。「紬さんがそう思えたなら、きっと素敵なカフェになりますよ。」「ありがとうございます。」紬は、迷いのない笑顔を見せた。第4章 完